朝鮮はひとつ
今回取り上げるのは「朝鮮はひとつ」。
この曲には、すでに「朝鮮労働党万歳!」同志に立派な和訳があるので、何を今更、なのだが、今回は一味違う。
YouTubeにこの曲を韓国左派が歌ったと思われる演奏が上がっていた。
ところが、歌詞が原曲と若干異なる。そこで、今回は南北での違いを調べてみた。
(原曲の和訳については「朝鮮労働党万歳!」のを引用させていただいた。)
まず、韓国で歌われているため、「수령님」(首領様)などという単語は出てこない。
演奏されるのも、「수령님」が出てこない1番と2番だけのようである。
さて、1番。原曲の冒頭では次のようになっている。
原曲:
반만년의 피줄을 이어온 우리는 하나의 민족
半万年の血筋を継いできた我らは一つの民族
が、
韓国版:
반만년의 역사를 이어온 조선은 하나의 민족
半万年の歴史を継いできた朝鮮は一つの民族
に変更されている(太字が変更点)。
その次の
原曲:
백두산의 줄기가 내리여 이 땅은 하나의 강토
白頭山の山並みに連なるこの地は一つの領土
も、次のように変更されている。
韓国版:
백두산의 정기가 내리어 이 땅은 하나의 조국
白頭山の精気に連なるこの地は一つの祖国
次に、2番も見てみよう。
冒頭は相違点はないが、2つ目の歌詞が大きく異なる。
原曲:
짓밟힌 남녘의 강산의 원한에 몸부림친다
踏みにじられた南の山河の恨みに身悶えする
韓国版:
잘리워진 반도의 산천은 고통에 몸부림친다
分断された半島の山河は苦痛に身悶えする
他にも、若干の小さな相違点があるが、意味的には大きく変わっていないと思われるので省いた。
全体的に、「我ら」を「朝鮮」としたり、「領土」を「祖国」としたり、「南」を「半島」とするなど、より南側からの視点に変更されているように感じる。
ついでに見つけた平壌学生少年宮殿でのピアノ演奏の動画も載せておく。